あそこには何もない、まっさらな一枚の紙だと、私たちは思い込んできました。けれど空虚は密度を持ちはじめています。私たちの存在、私たちの野心、私たちの冷たい金属で満たされて。
カードの (i) を押すと、出典と日付が開きます。デブリの質量は数字をクリックすると、規模をつかむための比較が出ます。
地上のごみと軌道上のごみは、同じひとつの物質です。惑星の奥から掘り出し、そのあと自分たちの頭上へ放り上げた、ひと続きの産業の痕跡。
宇宙はいいところを持っていきました。清らかな金属はロケットの外殻と衛星の電子部品になり、地上には見て見ぬふりをしてきたスラグの山が残りました。私はこの物質に、芸術である権利を返します。この手法をアートサイクリング(artcycling)と呼びます。焼けた基板、真空管、偉大な時代のトグルスイッチから時間の層を落とし、新しい意味へ組み直すのです。
この近さは詩的な言い回しではありません。宇宙船「ヴォストーク1号」には421本の電子管、600個を超えるトランジスタ、約800個のリレーとスイッチが積まれていました。世界初の人工衛星スプートニク1号の送信機も、小型の真空管で動いていました。当時の宇宙用の機器と家庭用の機器は同じ種類の部品から組み立てられ、違いは選別と検収にあって、性質そのものにはありませんでした。私たちは、軌道へ上がってそこに残ったものと同じ物質を扱っています。
軌道上のごみの山は、私たちの知性と精神への問いかけです。私たちはすでに、宇宙で権利も責任も持つ住人です。ふるまいも、それにふさわしいものにする時が来ました。
「宇宙のエコロジー」は、人類の技術の痕跡をめぐる二人の作家のまなざしが重なって生まれました。
「宇宙のエコロジー」は、アートグループ「オソズナンノスチ」のプロジェクトです。作家たちは、技術圏がすでに用済みとした物質、すなわち基板、真空管、光学部品、金属を扱います。グループを率いるのはセルゲイ・コジュホフスキーです。
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